世界、しゃちく発見

28歳、理系サラリーマン、心の阿鼻叫喚

"なんで駐在員は大変なのか"(比較)

おつかれさまです。

あーだこーだのらりくらりしていると、気づけばアメリカに来てから8ヶ月ほどが経っていました。英語の方はまぁ〜なんともです、うまくなっているような、なってないような。だいたいこっちの人の考え、というか行動パターン?はなんとなく分かったのでサバイバルは十分できるようになったかな〜という感じです。


アメリカの駐在について面白い記事を見つけました。この方の記事の内容と自分のこの8〜9ヶ月を比べてみて、どんなもんなのかってのを振り返ってみたいと思います。
medium.com



人物スペック

わたし 記事の人
渡米前TOEIC めっちゃ勉強してギリ550点 勉強せずにover900点
仕事内容 エンジニア コンサルタント
現地会社 メーカー コンサルタント

まぁ、渡航前の英語力については、わたし露骨にゴミですね(白目)。てか記事を読んでると、とても優秀な方っぽいので比べること自体が失礼になりそうでヒヤヒヤします。その他、仕事内容や会社の種類なども結構違いそうなのでこの比較がアテになるのかどうかもよく分かりませんが、そんなこたぁ気にせず見てみることにします。

・ ・ ・

1ヶ月目
引越、銀行口座開設、免許取得、車の購入、研修など諸々のセットアップで、実質あまり仕事が始まらない。仕事といってもひたすら挨拶とヒアリングするくらい。

だが、仕事をそんなしていないにも関わらず、英語に慣れていないので、英語を聞いているだけで凄まじい疲労感がある。

生活のアジャストどころか、ただ息してるだけで消耗する、というのが正しい表現。そして、寝て体力を回復する、というサイクルをただ回している。


生活のセットアップが大変でほとんど仕事にならない、ってのはその通りで、住居の決定や車の準備、アメリカで働くための手続き(まぁ書類を会社に提出するだけですが)が忙しかったかな〜というところです。ただ、なんか英語に関してはすごい楽観的でした、「まぁなんとかなるっしょwww」感がハンパなく、確かになんとかなった。ゴミ英語力の分際がゆえに、おれ全然疲れてねぇわwww

職業柄がエンジニアだったので、英語で説明できなくても絵を書いたりすればだいたい意思共有できたのが大きかったっぽい。結果、今でも英語はグダグダなのですが。

・ ・ ・

2ヶ月目
もろもろセットアップ等は一段落してきて、仕事がメインになってくる。だが、仕事はと言うと、暇である。能力あるなしにかかわらず、英語がしゃべれないやつに仕事など来ない。信頼もゼロだ。会話がちゃんと出来なきゃ信頼できるかどうかすら測れないので、仕事があるはずがない。信頼されなければされないだけ暇な時期がずっと続く。


仕事に関しては、この時期は確かにめっちゃ暇でした。いちおう、即戦力になるだけのスキルは持っていたんですが、こっちでそれを証明するすべがない、英語も話せないのにいきなりこいつのスキルを信用して実験器具を触らしてくれるはずもありません。日本人の性なんでしょうが、「手持ちの仕事がない」ということにとても大きな不安を感じてしまいます。

ただ、こっちの人は仕事がない時間を過ごしていることにあまり罪悪感を感じないようで、それはボスから部下に対しても同じようです。つまり、ボスは自分の部下が手持ち無沙汰な状態でも、なにか仕事を与えるわけでもなく、怒るわけでもなく、「ふ〜ん」という感じです。日本の上司だったら、部下が「仕事をしていない時間を持っていること」にめっちゃキレますよね。

一番厳しいのは会議のリスニングが出来ていないこと。会議で何が決まったのか以前に何が話されていたのかわからないまま会議が終わる。ぼっち感がすごい。


これはガチ、ぼっち感やばい、会議中にみんなが何かに笑っている、何に笑っているのか全く分からない、これはもはや恐怖。

アメリカ人はナイスガイなのではなくて、ナイスガイでなければいけないのだ。日本人が空気を吸うように謙遜するのと同じで、空気を吸うようにナイスガイにならなければならないだけの話だ。そこを勘違いしてはいけない。


確かにこっちの人はみんなナイスガイです、でもなんか自分もナイスガイ慣れしてきます。彼らにテンションを合わせれば自分もナイスガイになったような錯覚に陥ることができます。日本でコミュ障バリバリだとここは結構きつかったのかな〜とも思います。

強いて言えば、日本人より全然アメリカ人のほうがハイコンテクストなので、注意が必要だ。京都人もびっくりなくらいの空気嫁コミュニケーションが行われる。


渡米前にはいろんな資料でアメリカ人はダイレクトである、とは言われていましたが、そこまでダイレクトではないな〜というのも実感です。そもそも英語があんま分からんのであてにならんけど、日本ほど空気嫁感はないなりに、確かに「いや、そこはそうじゃないっしょ」って雰囲気を暗に出すことはよくあります。

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3ヶ月目
3ヶ月くらいじゃあリスニング力はぜんぜん改善しない。引き続き会議を録音して聞き直すも、結局全部はわからない。でも聞き直す時間はある。だって暇だから。


リスニング力は全く改善しません、この人ですら改善しないと言っているのに、どうしてわたしが改善できようか、リスニングの神は平等です。まぁ、暇であることは変わりないので、ここで英語に勉強時間を振っても良かったんですが、私はここでなんか自分の勉強に覚醒してしまい、結構な時間をその勉強に費やすようになってしました。おかげさまで今ではエンジニアとしての柱がもう1本できつつあります。

米国の作法でいえば、その仕事ができるからそのタイトルを持っているのである。能力がないのにそのタイトルを保持し続けているのはフェアじゃない。


ジョブタイトルとアウトプットパフォーマンスについては、やはりアメリカは正直です。たとえテクニカルな部分でも、ボスは部下の仕事もできるからボスであり、年功序列マンセー日本のように上司よりも部下の方が仕事ができる、という現象は起こりづらいと思います。

私の場合、全くの平エンジニアだったので、特にアンフェアになるジョブタイトルもなく、アウトプットに焦ることはありませんでしたがw 同僚との「最近の仕事は何してんの〜?」みたいな会話は返しに困った覚えがります。。。

また、暗黙の了解ルールとして、日本語は現地社員の前で話さないというやつがある(これもとても正しいと思う)。駐在員で固まったり、現地社員の前で日本語を喋る会社もあるらしいが、絶対に良くない。チームに悪い影響しか与えないのでどんなにへっぽこでもいいから英語を喋ったほうがいい。


これはそうかもしれない、うちの会社には日本人駐在員が数名いるので、彼らと話をするときは普通に日本語です。現地の人との議論になっても、そこに日本人がいれば要所でポツポツ日本語を使ってしまい、現地の人ポカーン状態になることもあります。ここは胸が痛いっすね〜、、

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4ヶ月目
いい加減英語は聞けるようになってくるが、逆に議論に参加できるようになってしまうせいで、英語のダメさからくる無力さを実感する。


4ヶ月目おれ氏全く英語聞き取れねぇwww

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5-6ヶ月目
ちょっと前に伝え方で悩んでいたはずが、どっちかというと、英語で考えることが辛い、ということに変わっていく。特に論理と、記憶力。


英語が聞けないし、しゃべれないおれ氏がどうやって英語で考えることができるであろうか。まだまだ「英語⇔日本語」をインターフェースして、論理思考はすべて日本語で行っていました。てか、今もそうかな。

仕事に関しては、このあたりから自分のエンジニアとしてのスキルが発揮されてきます。相変わらず、ボスから「あれやれこれやれ」が降ってくるわけではないので、信用に足る成果を上げるには自分でタスクを拾ってクリアしていく必要があります。本当にここは日本と決定的に違う気がします。日本は何もしなくても勝手に仕事が降ってきます、アメリカはマジで降ってこない、完全にクエスト方式です。自分のスキルでクリアできそうなクエストを探して、拾って、(ボスの承認はいりますが)自分で森へ入って狩りを行う、という感じです。ときには1人でクリアが難しそうであればギルドを組みます。そうやって始めは小さいクエストをこなしているうちにボスも「こいつコレできるやん」と分かってきて、さらにクエストが降ってくるようになります。

私の場合、この流れでなんとか信用が得られ、今ではラボをひとつ任せてもらえるようになりました。最初は仕事がないという不安も大きかったですが、ヨカッタヨカッタ

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7-8ヶ月目
英語の進歩の無さに愕然とする。半年たってこれかよ、という事実をはっきり突きつけられる。


私はこの人よりもはるかに英語は進捗していませんが、楽観的すぎて愕然はしませんでした…。何なら半年ぐらいじゃこんなもんだろwwとか思ってた。これはいつまでたってもしゃべれない、マヤもびっくりパターン青。

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そして、このあたりから過去のキャリアの違いがもろに顕在化する。エンジニアとかは、このあたりでへっちゃら感がでてくるのだが、いわゆる「総合職」で日本企業のローテーション異動にぐるぐる回されてきた人には、そう簡単に太刀打ちできない専門職の経験年数の壁を感じる。


6ヶ月目で書いたように、エンジニアとしてのスキルがボスの信用に足りていれば、確かにもうここでへっちゃら感は出てきます。わたしは渡米する前からこの分野はほぼ勝てるというスキルがあったので、一度それを発揮して認めてもらえればもう線路の上を転がっているような感じがします。

アメリカの人材の豊富さはやはりすごいので、例えばM&A担当の採用をする場合、「投資銀行・CorpDev・PEの経験が10年」「マネジメント経験5年以上」「業界はTMT」「特にインターネットで著名ディールを多数担当」「MBAトップ校」「プロダクト/エンジニアリングの経験ありもしくはSTEM系出身」「話した感じ賢い」「リーダーシップ&ナイスガイ的スキル」でリクルーターに採用かけても、たくさん引っかかるし、実際取れてしまう。採用力のある会社なら、どんな採用要件を出しても取れちゃうのだ。日本語だったとしても競争は激しい。


わたしは誰かを採用する立場からは到底かけ離れている末端エンジニアなので、「アメリカの人材事情」ってのはよく分かりませんが、ひとつ言えるのはみんっっなLinkedin(ビジネスSNS)やってます。ここに自分のキャリアやスキル(履歴書みたいなもの)を書いておけば、色んな会社からヘッドハントが降ってくる、という仕組みらしいです。実際に結構コンタクト取ってくる会社も多いみたいで、ちょっと有名な資格でも取ろうもんならウハウハらしいです。

優秀な人がいい条件で雇われるのは良いことです。日本にはアメリカのエンジニアと比べても優秀な人がたくさんいますが、給与の面ではけっこう安いような気がします。(その代わりいきなりクビ!とか言われない安定感はあるんでしょうけど)

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そんな感じで駐在8ヶ月を追っかけてみましたが、なんとなく的を得ている部分も多かったように思います。このまま〜12ヶ月、and moreと続いていくので、この記事は今後の自分にとって良いマイルストーンになりそうです。

最後に、まとめの部分では特に「防御力」が重要である、という風にまとめてくれています。確かに、自分を防御するスキル、いっさいの鎧をまとわずにアメリカに飛び込んでしまうと、結構大変だったかもしれません。

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こういうたぐいの海外就職・転職・駐在になる人へ
適応する上で一番大事なのは、とにかく防御力である。これは誰に聞いてもほぼ同意すると思う。かならずここだけは負けない、というところ持っているかどうかで解雇されるかどうかが決まる。最初の英語力ゼロフェーズを守りきることが肝心で、攻めの道具は極論いらない(どうせ英語のせいで十分には使えない)


私の場合、すでにガードを固められるスキルは日本で調達できていたので、とにかく今は攻めの道具(こっちで学ぶべき新しいこと)とそれを使うための英語力がとにかく欲しいです。ボスも、「この部分はもうフトシに任せるわ」と言ってくれていますが、それは全部日本で得たものをアウトプットしてるだけで、まだこっちで何も得てないんですよね(いや、多少はスキルアップしていますが)。

いつまでアメリカにいるか分かりませんが、ゲットした(これからゲットする)スキルを日本に帰ってからどう使うか、このまま同じ会社に居続けるのか、ステップアップ転職するのか、とかいろいろ考えて日々を過ごしています。


SUSHIにリベンジしました、
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うめぇwwwwww


フトシ